気がつけば2025年も終わりに近づいています。今年はブログも書かず、写真も撮らず、ただただ日々を追われていました。
農作業の効率は上がったと感じていますが、子供が成長するように、新しい課題がどんどん出てくるようです。

春: 今年は気温が高い日が多かった為、花も早く咲き、順調に生育が進みました。しかし、5月と7月に降雹の被害があり。先行き不安に襲われました。

大粒の雹でした。

さらに7月には全く雨が降らないという、異例の渇水。シャインマスカットは比較的乾燥に強いのですが、それが割れるという異常事態。水分不足からくる割れが発生しました。

爪痕のような割れ

真夏には猛暑日が続き、体力は限界を過ぎ。そして、りんごは日焼けのため、ダメになるものが続出。そして渇水の影響で小玉が多し。

日焼けのため出荷できない物ばかり。。

新米果樹農家の私にとっては非常に困難な年であったと言えると思います。

就農して3年の間に、平均気温はどんどん上昇しています。
10年前に就農を考え始めた時に、寒冷地や高地であれば果物は育てられると考えていましたが、ここへきて予想を遥かに超える気温の上昇率。自分一人化石燃料少しでも減らそうとか、色々考えてみても零細果樹農家の使うガソリンなんて微々たるもの。うちの農機具全部の年間ガソリン使用量でさえ、通勤乗用車の一ヶ月分未満。農機具なければ生産量は家庭菜園止まり。

米の価格に踊らされているこの2年ほどですが、米だけではなく農作物全般安いですよね。ほんの数十年前には食うために稼ぐのが働く理由だったのに、現代では好きなことが無ければ働けないような風潮。もっとも働くということ自体がもっと穏やかだった気もしますがけど…。日本の人口は減っていますけど、世界人口は増え続けているということは、間違いなく将来日本列島に外国人がもっと増えるわけですよね。安くて安全な食べ物と空き家がいっぱいありますし、税金は安いですし、地方は高齢者ばかりで人はいいですし。物価上昇が激しい欧米よりはいいですよね。

色々不安を煽るようなSNSが多くみられますけど、時間や時代を昔に戻すことはできないことは、歴史が証明しています。今ある現状を良い方向へ向けていくのが人間の知恵のはずです。懐古主義は失敗に終わります。先に進みましょう。

中山間地で大型重機が入れないりんご農家が、朝から晩まで働いて(12時間以上。日曜は休みますけど、雨の日も働きます。)、儲けがほとんどなくて出せる金額が、10kgで1万円です。これ以上はまかりません。社会保険とか経費計算して時給計算で600円くらいです。30年以上前のアルバイトですか?という感じです。

私もかつては会社員でしたので、もっと会社にいる時間は長い事が多々ありました。農業辛いわけではないのですが(どちらかといえば楽しい)、みんな何処へ向かっているのだろう?と、たまに考えてしまいます。人間食べることが原点のはずです。物価上昇してるはずなのに、農家は収入上がりません。輸送業界だの燃料エネルギーだのは簡単に価格上昇できるのに、農家は勝手に商品の価格上げられません。農協もっと値上げしたら無理ですかね?農家の協同組合のはずなのに農家つらいだけやないですか…。外国の農産物が敵になりますかね?商品違うと思うんですよね。でも外国産のシャインマスカットもふじも沢山あるからやっぱりもうダメか。というか、野菜や果物の品種わからん消費者いっぱいだもの。一年中収穫あると思ってるもの。一年中スーパーに並ぶもの…。石油出る国だけがやっぱり勝つのか。早くSAFで飛行機飛ばすとか、水素で船動かさないと!良いものいくら作ってもダメやない。地産地消、悪くないけど、それって自給自足と同じ考え方じゃない?日本は輸出して経済発展した国なのよ〜?売るもの無くて外国からお金入ってこなければ、快適な日本を維持できないのよ?

冷蔵で運べる燃料電池船を支援した方が、農家は潤うのではないか、とちょっと思った夜でした。

日本の果物は世界一!